イギリス式サンデーブランチ

週末になると、レストランの看板に「Brunch(ブランチ)」の文字が書かれ、それぞれ工夫を凝らした料理が供されるのが、トロントでも一般的になりました。今回は、よく行くイギリス風パブ・レストランのQueen and Beaver(QB)のブランチのご紹介です。
https://queenandbeaverpub.ca

イギリス人によって開拓されたトロントは、今では大都会として「世界中のどこにでもあるような街」の仲間入りを果たしつつあります。先日もニューヨークに関連するある読み物を読んでいて、ダウンタウンは栄える一方「らしさ」が失われてしまったことに落胆し、クリエーターたちが鉄道で1時間ほどの郊外に続々移り住み新しいコミュニティーを作り始めている、という記事に触れると、やっぱりどこでも同じなんだなと思うわけです。

確かにトロントも、似たり寄ったりの状況です。ここに長く住んでいる者にとって街が便利になるのは良いこと。一方、日本風の居酒屋やラーメン店が盛んにできたり、有名店がトロントに出店してくるのを横目で眺めながら、「トロントらしさは薄まっていくよね」と正直思います。チェーン店やショッピングモールで沸きかえる街中で、「トロントらしさって何?」と聞かれて、ちゃんと答えを持っていたいとも思うわけです。

そんな問題意識もあってここ数年、トロントの歴史や北米史、イギリスの歴史などを少しずつ学んでいる身としては、この街がもともと「イギリス人によって開拓された」という部分に注目していて、開拓はどのように進んだのか、イギリスはトロントをどうしようとしていたのか、トロントは結局どうなったのか、などなどといった問いが次々に出てきて、これらはすべて「トロントらしさ」を解き明かす重要な鍵のように思えてなりません。

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文化は食べ物に良く現れると言った人がいます。その意味では、トロントが何を食べてきたのかには興味があります。例えば最初の写真は、QBの土・日の正午から供される「Sunday Roast(サンデー・ロースト)」。イギリスの伝統的な日曜日の食事と言われているものです。

サンデーローストの起源は、イギリスの産業革命が起こった時代まで遡ります。1週間の長い労働から解放された週末の食事が豪華になるのも、理解できます。

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トロントでも宗教や生活習慣は多様化していますので、こうしたライフスタイルは一部の人々のものになりつつありますが、生活習慣として頷けるものがあります。そしてQBのメニューに「正午から」と但し書きがあるのが、この歴史を知ると「なるほど」と頷けるものになります。昼間ですが、まずはカスクをパイントで1杯。ローストの出来上がりを待ちます。

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少し時間がかかったようですが、運ばれてきたサンデー・ロースト。なかなかの迫力です。内容としては、ヨークシャー・プディング、ローストビーフ、ローストした野菜、ポテトというのが基本のようですが、QBにはポテトはついていなかったかな?

上に乗っているのが、ヨークシャー・プディング。割ってみると空洞で、言ってみればシュークリームのシュー皮と言ったところでしょうか? グレービーが染み込ませてあって、なかなかの美味。ミディアムに焼きあがり、食べやすいようにカットされて出てきたローストビーフと付け合せの野菜。なかなか食べ応えがありました。

たぶん、晩御飯はいらないかな、というくらいの満腹感。カスク・ビールとも良く合います。ブランチをガッツリ、しかも旨いローストビーフが食べたい、という日にぴったりです。お値段は28ドルですから、お財布にはまあまあ優しくはありませんので、念のため。

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