【経験的考察】VIA鉄道コリドー線に乗る前に知って/用意しておくと役立つ7つのこと

東部カナダの鉄道旅と言えば、VIA鉄道コリドー線。これまで乗ってきた経験から、7つのポイントをまとめてみたいと思います。

この記事の目次

各路線の車両と座席の配置について

コリドーは「ウインザー〜ケベックシティ・コリドー(Québec City – Windsor corridor)」が正式名。

路線ごとの車両形式は、以下のようになっています。

・トロント〜モントリオール(LRC)
・モントリオール〜ケベックシティ(LRC+ルネッサンス)
・トロント〜オタワ(LRC+HEP)
・トロント〜ウインザー(LRC)
・トロント〜ナイアガラ・フォールズ(アムトラック)

1)HEP2(バッド社製)〜車両形式の古さから言うと、バッド社製(Budd Car Company)HEP車両が現行車両では最古。ステンレス製で、ブルーとイエローのラインが特徴。

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モントリオール中央駅に停車中のステンレス製HEP2(2015年5月)。車両番号4111は、もともとバッド社製のアムトラック車両を1989〜2000年に購入し、リノベーションしたもの。ホーム中央にあるエスカレーター入り口のデザインがブルー+イエローです。

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かなりな年季を感じさせるカナダ国旗。

トロント発オタワ行き(2016年5月)。行きはHEP2で、帰りはルネッサンスでした。

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座席の配列は、昔ながらの2+2。

2)LRC(ボンバルディア社製)〜1980年代製造。

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LRCの外観。

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ビジネスの車両内。

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ビジネスクラス、座席は2+1で進行方向/逆向きが混在していますが、向きはすべて固定されています。

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ビジネスの食事(朝食)。

エコノミーの車内(2016年5月)。

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座席配置は、2+2。ところどころに向かい合わせ4人席が作られています。

3)ルネッサンス(アルストム社製)〜1990年代製造。

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ルネッサンスの外装。トロント〜オタワ線(2012年5月)。

座席下にキャリーケースがすっぽり入る専用の荷物置き場があるのが、ルネッサンスの特徴。トレー・テーブルは重量級ですが、実はエアカナダのビジネスクラスのテーブルも同じ重量級でした。飛行機の機内をモデルにしてデザインされたと言われています。

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ケベックシティ駅に停車中のルネッサンス車両(2016年5月)。

座席まわりの風景。

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レイアウトはエコノミー/ビジネスと変わりません。

4)ナイアガラ・フォールズ行き「メープルリーフ号」〜ニューヨーク行きのカナダ区間(トロント〜ナイアガラ・フォールズ)のみをVIAが運営しているため、車両はアムトラックになります。

ユニオン駅でチケットを買う時に言うと、「MAPLE LEAF」と書いてあるパンフレットをもらうことができます。開くとスケジュールやマップなどがあり、旅の思い出になります。

車内の内装はシンプル。電源は窓側の壁に2個ありますので、通路側の人はケーブルをそこまで伸ばさないといけない仕様です。この列車の楽しみは、カフェラウンジ・カー。ユニオン駅を出発して検札が終わると、カフェラウンジがオープンしました、というアナウンスがありますので、列車の最後尾一番奥に向かいます。昔の食堂車を思わせるカウンターで係員からコーヒー、ベーグル(電子レンジで温めてもらいます)など軽食と飲み物を買い、手前にあるラウンジで食事をするのは、この列車の特徴です。

VIAは2022年までに老朽化した車両を一新すると発表しているので、古い車両からなくなっていくと思われます。すでにルネッサンスはケベック線でしか乗ることができませんし(昔はオタワ線でも使われていた)、HEP2への乗車はレアです。

https://www.viarail.ca/en/about-via-rail/our-fleet

VIA駅のおさらい

【トロント・ユニオン駅】

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現在の駅舎は1927年8月に開業した2台目。VIAへのアクセスは、有名な時計台とインフォメーション・ディスプレイがあるGreat Hallから。

チケットブースとは反対側方向に、ビジネスラウンジがあります。

ホームへは、Great Hall から VIAコンコースへのスロープを下り、出発番線の列に並びます。ここで検札と荷物の重量チェック(スケールを持った係員がやってきて、大きな荷物を持っていると預けるように言い渡します)があり、時間になったらエスカレーターでホームへ上がります。

【オタワ駅】

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正面玄関。

コンコースには、なぜか蒸気機関車の模型展示があったりします。ダウンタウンへのアクセスはタクシーが便利。OCTranspo(公共交通機関)のバスは、トロントで PRESTO カードを買ってある場合は使えます。

【モントリオール駅】

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メインフロアには大きな発着ディスプレイがありますが、VIAと在来線が交互に表示されるようになっています。

モントリオール駅は、乗り場となる中央フロアを囲むようにVIAのチケット売り場、荷物預け、ビジネスラウンジ、レストランやファストフード店などが集まっています。メトロ(地下鉄)は隣接するBonaventura駅に地下道を歩いて数分でアクセスできます。フロアにはメトロに乗るためのチケット自動販売機とスマートカード OPUS の販売機・チャージ機があります。

【ケベックシティ駅】

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お城のような威風堂々な外観のケベックシティ駅。完成は1916年ですから、ユニオン駅よりも古い歴史があります。

中に入ると、天井まで吹き抜けの大きなホールになっています。奥にはカフェとレストランもあり。乗車口は正面左の「Trains」方向へ。

【ナイアガラ・フォールズ駅】

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ナイアガラフォールズ駅は、滝のある観光地からは徒歩30分ほど離れた場所にあります。従って、ここからはタクシーあるいは WEGO と呼ばれる巡回バスに乗ります。

全体的にはガランとしていて、出発のための待合所という感じです。

夏と冬で気をつけたいこと

観光シーズンが終わり冬になると、駅の姿が変わります。

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これは冬のユニオン駅のホーム。基本的には屋根があるだけの外なので、雪が降り始めるとこのようになります。車両の中は当然暖かいのですが、一歩外に出るとマイナスの世界。

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列車から降りる時にステップを使いますので、滑らないよう充分気をつけて降りる必要があります。

また夏には、車両内の冷房がガンガンに効いていることがあります。防衛手段としては、羽織るものを常に持ち歩きたいところですね。これは北米のあるあるなのかもしれませんが、平気で短パン半袖で冷房にあたっているのを見ると、皮膚の構造が違うのではないかと思うほど。外は暑くてもショッピングモールやレストランなど屋内に入ると結構冷房が効いていることが多い状況は、列車に限らず全体的に言えることです。

車内Wifiとポータブル・バッテリー

オンタリオ州とケベック州を縦断するコリドーは、最大5時間までの中距離鉄道ですから、映画や音楽などでの時間つぶしに必須です。ただし接続人数が増えると繋げるのに苦労する(エラーが頻発して十数分かかる)ので、列車に乗り込んだら早めに繋げておいた方が良いでしょう。

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繋げ方は、Wifiを選択した後に出てくるログイン画面に列車番号を入れ、クラス(ビジネス・エコノミー)のどちらかをチェックして規約に同意(I AGREE)を押すと繋がります。

気になる車内Wifiの質ですが、Spotify などの音楽ストリーミングは安定して聴くことができます。一方でYouTube など映画/画像のストリーミングはできないか途切れるかのどちらかでオススメできません。

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AC電源は座席の周りにありますが、見つけにくい場所(座席の下など見えにくい場所)にありますので、列車が走り始める前に確認しておいた方が良いでしょう。

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今どき、スマホの中には重要なモノが沢山入っていて、電池切れは致命的。そんな時のために、少なくとも1回はフル充電できるポータブル・バッテリーを持ち歩くことをオススメします。ビジネス・ラウンジに入れるのであればそこでフル充電にしておくと安全です。

車内はまあまあ揺れます

日本の鉄道と比較すると、車内は結構揺れます。逆に言うと新幹線が300キロというスピードであんなに揺れないというのがビックリなわけですが、そのレベルをカナダ(鉄道発祥のイギリスでも)に求めるのはちょっと無理がありそうです。

VIA鉄道の場合、モントリオール線の場合最高速度は150キロほど。最高速度になると、強めの横揺れがやってくる頻度が高いです。この状態でパソコンなど長時間目を使っていると揺れにヤラレルことがままあります。

座席の向きが進行方向と反対側の場合がある

予約をスマホやネットで行う場合、システムが自動的に座席を割り振る仕組みになっています。予約後に送られてくるキップに「onward」と書かれていない場合があります。車両によっては(特にビジネス)進行方向逆向きの座席が多数設定されているからです(どうしてそうなっているのかは不明)。

残念ながら、エアカナダのように出発直前にウエブで座席変更ができればいいのですが、VIA の場合は不可。気分が悪くなる人は、早めに駅の売り場で要確認後に空き座席を聞くことをオススメします。

ビジネスラウンジにはほぼ飲み物しかない

ラウンジ利用は空港のイメージがあるため何かと想像が膨らむわけですが、VIA鉄道の場合はシンプル。受付がありソファーが並んでいるだけで、コーヒーメーカーが置いてあるカウンターとソフトドリンクが入った冷蔵庫が一つ。これはモントリオール/トロント共におなじです。

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これは VIA に限ったことではなく、ロンドンから中距離鉄道に乗った時のラウンジも同じでしたから、鉄道のビジネスラウンジはこんなものなのでしょう。

搭乗アナウンス後に外に出て一般のお客さんと同じ列に並び、先頭車両1号車まで延々歩きますから、特別なホームへの抜け道的なものもないようです。ただ、アナウンスがあると係員の人が声をかけてくれるので、それは親切だなと思いました。

アテンダントさんはとてもフレンドリーです

カナダ人の一番の特徴は、明るくて屈託がなくて・・・というステレオタイプな話にはなりますが、英語とフランス語を自由に操るアテンダントさんは、ビジネスに乗る度に感心します。この話題に直接関係あるかどうかはわかりませんが、列車が目的地に到着する時のアナウンスの終わりに、「Thank you for choosing VIA Rail Canada」と言うべきところを、「Air Canada」というディレクターが結構多いのが気になっているのですが・・・・

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